
冬場、暖房をつけているのに部屋がなかなか暖まらない、窓際に行くとヒヤッと冷たい空気を感じる……。そんな住まいの「寒さ」にお悩みではありませんか?
実は、冬に家の中の熱が逃げていく場所の約6割は「窓」などの開口部だと言われています。つまり、部屋の室内温度を快適に保つためには、窓の断熱性能を見直すことが最も効果的なのです。
「アルミサッシ」と「樹脂サッシ」で室内温度はどれくらい違う?
窓のフレーム(サッシ)の素材によって、室内の温度環境は劇的に変わります。ここでは、2つの素材の性質と、実際の温度差について比較してみましょう。
熱の伝わりやすさは「約1,000倍」も違う
窓枠に使われる素材の断熱性能を知るうえで重要なのが、「熱伝導率(熱の伝わりやすさ)」です。
金属であるアルミは非常に熱を伝えやすい性質を持っています。フライパンや鍋をイメージすると分かりやすいですが、外の冷気がそのままアルミサッシを伝わって室内に侵入してしまいます。
一方、樹脂(プラスチックの一種である塩化ビニル樹脂など)は、フライパンの取っ手にも使われるように熱を伝えにくい素材です。その熱伝導率は、なんとアルミの約1,000分の1。樹脂サッシは外の冷気を遮断し、室内の暖かい空気を逃がさないため、圧倒的な断熱性能を誇ります。
実際の表面温度は10℃以上の差になることも
では、実際の室内環境ではどれくらい違うのでしょうか。
外気温が0℃、室内の室温が20℃に設定されている部屋で比較した場合、以下のような違いが生じます(※環境やガラスの種類によって変動します)。
- アルミサッシの場合:
サッシの表面温度は約2℃〜4℃まで急降下します。窓際が氷のように冷たくなり、冷やされた空気が足元に流れ込む「コールドドラフト現象」を引き起こし、底冷えの原因になります。 - 樹脂サッシの場合:
サッシの表面温度は約14℃〜16℃をキープします。室温に近い温度を保つため、窓際に近づいても寒さを感じにくく、部屋全体の温度ムラがなくなります。
このように、アルミと樹脂を比較すると、窓際の温度には10℃以上の差が生まれることも珍しくありません。
アルミサッシと樹脂サッシのメリット・デメリット比較
窓を選ぶ際は、断熱性能だけでなくそれぞれの特徴を正しく理解しておくことが大切です。
アルミサッシの特徴
日本の既存住宅の多くで普及している主流のサッシです。
- メリット:軽くて強度が高く、耐久性に優れています。また、防火性が高く、価格が比較的安価に抑えられます。スリムな枠にできるため、採光面を広く取れるのも魅力です。
- デメリット:最大の弱点は「断熱性の低さ」です。外の寒さがダイレクトに伝わるため室内が冷えやすく、暖かい室内の空気と触れることで大量の「結露」を発生させます。結露はカビやダニの原因となり、家の寿命を縮める要因にもなります。
樹脂サッシの特徴
寒冷地である北海道や東北地方などから普及し、現在では全国的に標準仕様になりつつあるサッシです。
- メリット:非常に高い断熱性と気密性を持ちます。冬の寒さ対策はもちろん、夏の暑さ対策にも有効で、1年を通して冷暖房効率が格段に上がります。サッシが冷えにくいため、結露の発生を強力に抑えられるのが最大のメリットです。防音性も高まります。
- デメリット:アルミに比べて強度がやや劣るため、サッシの枠を太く厚く設計する必要があり、窓ガラスの面積が少し小さくなる場合があります。また、初期費用(製品価格)がアルミサッシよりも高くなります。
寒さを解決!後悔しない窓の選び方
快適な室内温度を実現するためには、予算と目的に合わせた選び方が重要です。現在の主流となっている2つの選択肢をご紹介します。
- 寒さ対策と結露防止を極めるなら「オール樹脂サッシ」
室外側・室内側の両方の枠が樹脂で作られた窓です。最も断熱性能が高く、冬場の強烈な冷気もシャットアウトします。「とにかく家の中が寒い」「毎朝の窓の結露掃除から解放されたい」という方には迷わずこちらがおすすめです。
- バランスと耐久性を重視するなら「アルミ樹脂複合サッシ」
雨風や紫外線にさらされる室外側には耐久性の高い「アルミ」を、室内の空気に触れる室内側には断熱性の高い「樹脂」を用いたハイブリッド型のサッシです。アルミの強度と樹脂の断熱性をいいとこ取りしており、価格と性能のバランスが良いため、リフォームでも非常に人気があります。
【リフォームのプロからのアドバイス】
今ある窓の寒さを手軽に解決したい場合は、既存の窓の内側に樹脂製の内窓を取り付ける「二重窓(内窓)リフォーム」がおすすめです。壁を壊す大掛かりな工事が不要で、1窓あたり約1時間〜で施工が完了し、劇的な暖かさを実感できます。
断熱性能の高い窓で、冬の「寒さ」とおさらばしよう
この記事では、窓の素材による室内温度の違いについて解説しました。内容を振り返ってみましょう。
- 窓は住まいの熱が最も出入りする場所であり、寒さの根本原因である。
- 「アルミサッシ」と「樹脂サッシ」を比較すると、熱の伝わりやすさに約1,000倍の差がある。
- 樹脂サッシを採用することで、サッシの表面温度が上がり、不快な底冷えや結露を劇的に減らすことができる。
- 予算や用途に合わせて「オール樹脂サッシ」や「アルミ樹脂複合サッシ(内窓)」を選ぶことが重要。
アルミサッシから樹脂製の高断熱窓へのリフォームは、単なる寒さ対策にとどまらず、ご家族の健康を守り、毎月の光熱費を削減する素晴らしい投資になります。現在、国や自治体による「窓リフォーム向けのお得な補助金制度」も充実しています。
「我が家の窓はどうリフォームするのが一番良い?」と迷われた際は、ぜひお気軽にご相談ください。最適なプランで、1年中心地よい住まいづくりをサポートいたします。















